アルビトロの部屋

-第1回-



フ〜ン、フフン♪フフフン、フ〜ンフフン♪フフフ……

ごきげんよう、諸君。アルビトロだ。
再び私に会えた幸運に感謝したまえ。

なにやら聞くところによると、最近私宛ての悩みのメールが急増しているらしい。
まあ、先日の感動すら覚える明確な回答を目の当たりにすれば、
当たり前のことかもしれんがね。

君達も、もし何か気に病むようなことがあるなら私に話してみるといい。
答えてやらないこともない。








ふむ、今日もまた子羊たちから救いを求めるメールが
舞いこんできたようだ。

どれどれ……




アルビトロさん相談なんですが、
私のお婆ちゃんが私の靴下を何故か履くんです。
私が靴下を買ってきてタンスの中に入れとくと、 何故か次の日昨日買ってきた靴下をお婆ちゃんが履いてるんです。
でも履かないでとお婆ちゃんに言いにくくて言えません。
どうしたらお婆ちゃんが私の靴下を履かなくなるでしょうか?


ヴィスキオネーム:トマト。




素晴らしい!!!

なんたる偉大なお婆様なのだ。
よく考えてもみたまえ。何故買ってきた君より先に靴下を履くのか……

お婆様は、靴下に罠が仕掛けられていないか調べているのだよ。

超小型爆弾、盗聴器、はては古典的な剃刀など、大事な孫を危険な目に合わせるわけにはいかないだろうからな。
お婆様が君の靴下を履いたまま、少々鋭い目をしてじっと黙りこんでいる時などは罠を発見した時だ。
君のお婆様はエージェントなのだ! つまりはスーパーグランドマザーというわけだ。
しかも孫への慈愛に満ち溢れている。
今日も感謝して靴下をタンスにしまいたまえ。








さあ、次はなんだね?




私には3年前から好きな人がいるんですが、恥ずかしくて話し掛けられません…。
アブリ…いえ、アルビトロさんは好きな人ができたらどうしますか??教えてください!!


ヴィスキオネーム:みっちぃ




好きな人に話し掛けられない?
簡単なことではないか。悩む必要など何もない。

招待状を出せばいいのだよ。

純白のカードと封筒、もちろんメッセージは万年筆でしたためるのだ。
薔薇の香りなど染みこませておけばパーフェクトだな。
ちなみに感情的な内容はタブーだ。
あくまでも紳士的に、エレガントに。
そう。たとえば、こんな具合に……

「君を私の狗にしたい」

「3年前からずっと君に鞭をふるいたかった」

うぅむ……、

素晴らしい!!!

我ながら素晴らしいな。これで万事がうまく行くだろう。
この私のお墨付きだ。ぜひ試してみたまえ。









さて、次だ。




いきなりで失礼なのですが、アルビトロ(様)の仮面はつけっぱなしなのですか?
夏なんか蒸れてつらいのでは、と思うと夜も眠れません。
どうかこの些細な悩みを解消してください。


ヴィスキオネーム:●




この私が……、む、蒸れるだと……!?

汚らわしい!!!

君は一体私をなんだと思っているのだ!
まさか運動部の男子更衣室のような、ちょっと酸味が効いてスパイシーに むせ返る汗の匂いがするなどと思っているのではないだろうね!?
汚らわしい……、断じてありえん!!!
いつでもサラサラのパウダリーな肌だということを主張しておこう。
そして、この仮面は私という存在を語る上でなくてはならない、必要不可欠なものだ。
つける外すなどという概念はすでに存在しないのだよ。
野暮な詮索はやめたまえ……美しくないぞ。






フフフ、今日のところはこのくらいにしておこう。
私も何かと忙しくてね。

次回は5月10日に更新予定だ。
楽しみにしていてくれたまえ。

……っと、忘れるところだった。
今回採用された3人には、このコーナーの背景も飾る

素晴らしい!!!

ヴィスキオ特製壁紙をプレゼントしよう。
後日ニトロプラス キラルのスタッフから連絡があるので、
ぜひ貰ってくれたまえ。

それでは、ごきげんよう。



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